俳句

季語|鯉幟(こいのぼり)

初夏の季語 鯉幟

幟(のぼり)吹流(ふきながし)矢車(やぐるま)五月鯉(さつきごい)

季語「皐幟(さつきのぼり)」「鯉の吹き流し」ともいう。鯉幟を上げることは、江戸時代中期に始まった日本独自の風習。
5月5日の「菖蒲の節句」に、武家は武運長久を祈り、玄関に旗指物を掲げた。対抗して商人が掲げた吹流しに、「竜門」の故事に因む鯉を描いたものが、現在の鯉幟につながっている。

本来は旧暦の行事であったため、鯉幟が泳ぐのは梅雨空であることが多かった。一番上に飾る五色の吹流しは、万物は木・火・土・金・水で形成されているとされる中国の五行説に由来し、魔よけの役割を果たす。
現在では、全国各地で鯉幟の川渡しが行われているが、その発祥地は、四万十川のある高知県高岡郡四万十町。

【鯉幟の俳句】

風吹けば来るや隣のこいのぼり  高浜虚子
矢車の金の暗さよ昼の酒  石川桂郎



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