芝不器男(しばふきお)

夭折の天才・芝不器男

あなたなる夜雨の葛のあなたかな

大正15年「ホトトギス」。「二十五日仙台に着く みちはるかなる伊予のわが家をおもへば」の前書き。高浜虚子評「この句は作者が仙台にはるばるついて、その道途を顧み、あなたなる、まず白河あたりだろうか、そこで眺めた夜雨の中の葛を心に浮かべ、さらにそのあなたに故国伊予を思ふ、あたかも絵巻物風の表現をとったのである。」

▶ 芝不器男の俳句

 芝不器男年譜(2月24日 不器男忌)
1903年 明治36年 4月18日、愛媛県北宇和郡明治村(松野町)に生まれる。(*1)
1923年 大正12年 「枯野」句会に出席し句作を開始。
1925年 大正14年 東京帝大を中退し、東北帝国大学工学部機械工学科に入学。「天の川」に投句しはじめる。本名の不器男を俳号とする。
1926年 大正15年 「ホトトギス」に投句しはじめる。
1929年 昭和4年 睾丸炎を発病し、九州帝国大学附属病院後藤外科に入院。
1930年 昭和5年 2月24日永眠。26歳。
*1 父・来三郎、母・キチの四男。父は教員や村長を歴任し俳句も作った。「不器男」の号は論語の「子曰、君子不器」による。