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殿村菟絲子 ●

新茶汲みたやすく母を喜ばす 季
太陽を煽りて芭蕉破れけり 季
行き暮れしものの思ひぞ除夜の鐘 季
一椀の雑煮に母子うるみけり 季
歌留多歌老いて肯ふ恋あまた 季
鮎落ちて美しき世は終りけり 季
オルガンに繪硝子の夏日灯と紛ふ 季
一夜のみ生きて手つなぐ春の雁 季
グラス噛むばかり愛しむちゝろ虫 季
朝凪のいかなご舟に波送る 季
ごきぶりを打ちわが静脈のみぐるしき 季