俳句

徳島県の俳句旅

8月の俳句旅|阿波踊

日本三大盆踊りの阿波踊は、その名の通り阿波国(徳島県)で生まれた盆踊りであるが、今や全国に広がる伝統芸能となった。岸風三樓

手をあげて足をはこべば阿波踊

阿波踊と詠んでいるが、そのような生易しいものではなく、本場の有名連に属する踊り子は、年中激しい練習に明け暮れている。ただ、誰でも飛び入り参加して楽しめるところも阿波踊の面白いところで、「踊る阿呆に見る阿呆」の言葉通り、見ても踊っても楽しめるのが阿波踊である。
また、伝統を重んじる中にも革新性を追求する流れもあり、最近ではジャカジャカ系と呼ばれる激しい阿波踊りも人気を博している。
本場徳島市の阿波踊の開催期間は、8月12日から8月15日。普段は静かな四国の街が、この日ばかりは色とりどりの光彩に包まれて爆発する。

【阿波踊】
徳島城竣工の折、城主の蜂須賀公が推奨したと言われる阿波踊。念仏踊りが起源とも言われるが、徳島は、踊念仏で知られる時宗の開祖、一遍とも関係が深い。実は、最後の旅で訪れたのが、徳島なのである。ジャカジャカ系の発端となった「苔作連」の阿波踊を見ていると、時代を駆け抜けた踊念仏は、このようなものだったのではないかと思えてくる。