加藤三七子 ●
吹きよどむ風もをさまり彼岸過ぐ 季一人静むらがりてなほ淋しけれ 季くるくると粽を解くは結ふに似て 季籐椅子の家族のごとく古びけり 季一本の竹さわがせて伐りにけり 季いくたびも月にのけぞる踊かな 季狐火や鯖街道は京を指す 季ふたたびの恋燃ゆるなり木の葉髪 季ラガーらのもつれてゐしがほどけゆく 季まなぶたは今万華鏡日向ぼこ 季日を洩らす吉野の雲や鍬始 季抱擁を解くが如くに冬の涛 季幽かなる穂花は二人静なる 季時化波の運河に魂を送りけり 季
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