俳句

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渡辺白泉 

戦争が廊下の奥に立つてゐた 
銃後といふ不思議な町を丘で見た 
鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ 
街燈は夜霧にぬれるためにある 
玉音を理解せし者前に出よ 
檜葉の根に赤き日のさす冬至哉 
憲兵の前で滑って転んぢやつた