俳句

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内田百閒 

河童忌の庭石暗き雨夜かな 
歳々や河童忌戻る夜の道 
河童忌に食ひ残したる魚骨かな 
花柘榴大雨に明けて白き空 
片町に桶屋並ぶや夏柳 
虫柿の落ちてつぶれぬ秋の雲 
掛乞や空家の多き士族町 
弾初めや琴爪遠き指の冷え 
よべの雨に家々ぬれて二月尽 
木の実植う山寺の僧に老母あり 
鯛網や浜街道は山に入り