炭太祇 ●
寒月や我ひとり行橋の音 季岨行けば音空を行く落葉かな 季かくぞあれ鮎に砂かむ夜べの月 季よく飲まば価はとらじ今年酒 季腹立てて水呑む蜂や手水鉢 季とする間に水にかくれつ初氷 季手へしたむ髪の油や初氷 季春風や殿待うくる船かざり 季親も子も酔へばねる気よ卵酒 季東風吹くと語りもぞ行く主と従者 季つみ草や背に負ふ子も手まさぐり 季鉢の子ににへたつ粥や今年米 季早鮓に平相国の鱸かな 季初恋や燈籠によする顔と顔 季汗とりや弓に肩ぬぐ袖のうち 季くらべ馬顔みえぬまで誉めにけり 季行秋や抱けば身に添ふ膝頭 季芋虫は芋のそよぎに見えにけり 季家遠き大竹はらや残る雪 季御影供やひとの問ひよる守敏塚 季一番は逃げて跡なし鯨突 季
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