宮津昭彦
花曇城を小さく見せにけり 季沈丁の坂開港のむかしより 季破芭蕉大きな影を浴びせけり 季冴ゆるなり星の炎の見ゆるまで 季救急車香ものこさずに北風を去る 季軒氷柱縦長に灯のともりけり 季わが思ふそとに妻ゐて毛糸編む 季数行の添書めきて葱の畝 季初市の金盞花抱へ顔隠る 季初声や峯のひとつに日がとどき 季水害写真月余経てなほ貼られあり 季囮をり谺生み山まもり合ひ 季春火燵妊りの髪重く見ゆ 季
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『中古』宮津昭彦句集 (現代俳句文庫)7548円(税込/送料別)カード利用可・海外配送不可・翌日配送不可「初版発行日」2001-01 「著者」宮津 昭彦 (著) 「出版社」ふらんす堂 【KSC】