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大峯あきら 

数珠もちて遠き春田の家へゆく 
初風はどんぐり山に吹いてをり 
冬支度鷗もとほる村の空 
隠れ里よき水湧いて照葉かな 
冬座敷くぬぎ林の中にあり 
写真の母年々若し枇杷の花 
干大根日かげればすぐ風が吹く 
山畑に火を放ちをる七日かな 
旧正の山又山でありにけり 
松とるや伊勢も大和も昼の月 
満月に落葉を終る欅あり 
茶が咲いていちばん遠い山が見え 
南瓜咲き室戸の雨は湯のごとし 

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