俳句

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石橋秀野 

ゆく秋やふくみて水のやはらかき 
花八ツ手まぢかき星のよく光る 
蝉時雨子は担送車に追ひつけず 
曼珠沙華消えてしまひし野面かな 
短夜の看護り給ふも縁かな 
西日照りいのち無惨にありにけり 
編笠に須臾の冬日の燃えにけり 
凍雲や甲斐なき言をうしろ影 
書きだめて手紙ふところ青田道 
風花やかなしびふるき山の形 
蝉しぐれ子は担送車に追ひつけず 
壁ちかくねまりて聞けり帰る雁