俳句

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大牧広

大虚子を想へば春の飛行船 
針供養すこし離れて男待つ 
多摩川を越えて本気になりし雷 
父の日の高波のいつ衰へし 
名月か無月か知らず深夜の餉 
遅れ着く宿や秋思の顔迎ふ 
棟梁の手筈のひとつ夕焚火 
視野の端ばかりに咲いて冬菫 

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