1803年(享和3年)、俳諧人気を受けて、2629の季語を分類した「俳諧歳時記」を曲亭馬琴が上梓した。風月堂文篁の「雪碇筆乗」をベースにしたもので、馬琴の兄の企画を引き継いで完成させたものである。
1851年(嘉永4年)には、藍亭青藍が「俳諧歳時記」を基にして「増補改正俳諧歳時記栞草」として刊行し、3467の季語を収録することとなった。
「俳諧歳時記栞草」の特徴は、季語を四季分類した上、いろは順に月別分類して、解説を載せているところである。現代の歳時記のような例句を併記することはないが、多岐に渡る引用が句作に便利。雑之部では、当時行われていた俳諧がどのようなものかを知ることができる。
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