俳句

季語|雪崩(なだれ)

仲春の季語 雪崩

雪崩山の斜面に積もった雪が崩れ落ちる自然現象で、振動や気温の上昇などによって、結合していた雪の塊が崩れて発生する。積雪があるところではいつでも発生する可能性があるが、雪が融け始める春に発生しやすいと言える。
かつて表層雪崩は「あわ」、全層雪崩は「なで」などと呼ばれていたが、明治初頭に官林調査で「頽雪(なだれ)」に統一され、大正時代の末ころから「雪崩」が使われるようになった。語源は「なだれる」にあり、「傾れる」などと書き、崩れ落ちることを言った。
雪崩の初出は1076年の連歌で、前右衛門佐経仲歌合で澄覚法師が歌った「雪ふかみ夜半の嵐になだれして いとど越路はうづもれぬるらん」だと考えられている。

【雪崩の俳句】

遠雪崩ひとりの旅寝安からず  藤田湘子

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