俳句

季語|鮫(さめ)

三冬の季語 

鱶(ふか)

鮫軟骨魚綱板鰓亜綱に属する魚類のうち、鰓裂が体の側面にあるもの。鰓裂が下面にあるものはエイである。世界では553種、日本近海では約130種が確認されている。アオザメ(青鮫)・シュモクザメ(撞木鮫)などの、人喰鮫と呼ばれる獰猛な種類もある。また、大きなものは鱶(ふか)とも呼ばれ、古代には鰐(わに)とも呼ばれていた。
鮫は、一般的な魚とは異なり、交尾を行い、卵生のほか胎生の種類も存在する。生きた化石と呼ばれることもあるなど、古い形態を残した魚類である。

「ジョーズ」などの映画の影響で、海水浴シーズンにクローズアップされることが多い鮫であるが、フカヒレを取るための鮫漁は、大型鮫類の水揚げが多くなる冬場が好まれたために、「鮫」は冬の季語になったものと考えられる。
日本神話の「因幡の白兎」に登場する鰐(わに)は、鮫のことだと考えられている。また、皇孫を生んだ豊玉姫は八尋鮫(やひろわに)の姿をしていたとされる。

【鮫の俳句】

本の山くづれて遠き海に鮫  小澤實

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