季語|下萌(したもえ)

初春の季語 下萌

草萌(くさもえ)草青む(くさあおむ)

季語と俳句で下萌早春、まだ枯草の残る土壌から、草の芽が伸びてくること。
新古今和歌集に、源国信の和歌で

春日野の下萌わたる草の上に つれなく見ゆる春の淡雪

がある。また「萌」は、万葉集の志貴皇子の和歌の中にも既に登場している。

石ばしる垂水の上の早蕨の 萌え出づる春になりにけるかも

近年では「萌」の文字に、疑似恋愛感情を読み取ることがある。本来は、下から上に向かう勢いを表現する、「燃える」に通じる言葉である。

【下萌の俳句】

まん丸に草青みけり堂の前  小林一茶
下萌に明さあるごと昼の月  原石鼎

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