仲春の季語 啓蟄
「啓」には開くという意味があり、「蟄」は、虫が土の中に籠っている様子を指す漢字。二十四節気のひとつで、冬眠していた虫たちが、穴から出て来る頃とされる。3月6日ごろ。
啓蟄には、松に巻き付けた菰を取り外す「菰はずし」が行われる。因みに春の季語に「蛇穴を出づ」という季語もあるが、蛇が冬眠から覚めるのが、啓蟄の頃である。
中国でも元は「啓蟄」と表記していたが、前漢の皇帝の名に「啓」の文字が入っていたために、中国では「驚蟄」と書く。
【啓蟄の俳句】
啓蟄の蚯蚓の紅のすきとほる 山口青邨