三秋の季語 流星
小天体が大気に突入する時に発光する現象。通常100~150km上空で光り始める。これは、小天体自体が光って見えているのではなく、摩擦によってプラズマ化したガスが発光したものである。特に明るいものは「火球」と呼ばれることもあるが、これは季語にはならない。
流星となるものは普通、「流星物質」と呼ばれる、彗星などが放出した塵である。塵の塊のある空間が地球の公転軌道と重なった時、流星群となる。秋は、ペルセウス座流星群や、しし座流星群、オリオン座流星群が観測できる、流星の観測しやすい季節である。
枕草子に「星は、すばる。彦星。夕づつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて」とあるが、ここに言う「よばひ星」は「尾」について言及されており、彗星のことだとの説がある。
流れ星を霊魂と見なして願をかけるキリスト教と結びつき、昭和に入って日本では、流星が消えるまでに願いを3回唱えると叶うと言われるようになった。
【流星の俳句】
星飛べり空に淵瀬のあるごとく 佐藤鬼房