晩夏の季語 青田
青田風(あおたかぜ)・青田道(あおたみち)
まだ稲の実っていない、7月下旬ごろの青々とした田のことをいう。稲を植え付ける前は「黒田」、雪が積もった冬の田は「白田」という。
俳諧歳時記栞草に、杜甫の「六月青稲多 千畦碧泉乱」を引用して、「風景見るべし」とある。
稲の収穫前に先買いすること、転じて企業が卒業前の学生を採用することを「青田買い」と言う。また、建築工事が完了していない内に建築物の販売などをすることを「青田売り」と言う。
【青田の俳句】
山々を低く覚ゆる青田かな 与謝蕪村
一点の偽りもなく青田あり 山口誓子