新春の季語 姫始
その年はじめての性交を、近世以降「姫始」と呼ぶ。「姫」は「秘め事」に通じる。
俳諧歳時記栞草(1851年)には、「ひめ始」として掲載され、糄(ひめ:粥のようなもの)を食べる意で説明されている。その他にも、「飛馬始」として馬の乗り初めの日、「姫糊始」として女性が洗濯を始める日として「ひめ始」が用いられることがある。「ひめ始」の元は、暦の「火水始(ひめはじめ)」にあると考えられており、火や水を使い始める日である。正月2日の行事である。
【姫始の俳句】
姫始め闇美しといひにけり 矢島渚男