俳句

季語|一人静(ひとりしずか)

仲春の季語 一人静

吉野静(よしのしずか)・眉掃草(まゆはきそう)

一人静センリョウ科チャラン属ヒトリシズカは、山野の林内に自生する多年草で、4月から5月頃に花が咲く。そのブラシ状の花の形状から、眉掃草の別名がある。また、「吉野山みねの白雪ふみわけて 入りにし人の跡ぞ恋しき」と歌った源義経の寵妾・静御前に因んで、「吉野静」とも呼ばれる。
花序を2本持つ近縁種の「二人静」に対比させて「一人静」と呼ばれるようになったとも、静御前がひとり舞う姿に見立てて「一人静」と名付けられたとも言われる。
万葉集の中の長歌に一所だけ登場し、「山背」の枕詞(つぎねふ山背道)となる「つぎね」は、一人静あるいは二人静のことだという説がある。

【一人静の俳句】

一人静むらがりてなほ淋しけれ  加藤三七子

▶ 春の季語になった花 見頃と名所

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