愛知県の季語と俳句

愛知県の御当地季語

熱田踏歌神事(新春の季語)
1月11日に熱田神宮で、舞と歌曲により大地の精霊を鎮め、除厄と招福を祈る。

熱田的射(新春の季語)
1月15日に熱田神宮で行われる「熱田神宮歩射神事」。「おまとう」とも呼ばれ、豊年と除災とを祈る。

熱田鬼祭(新春の季語)
陰暦1月8日、名古屋市熱田区の不動院で行なわれる祭り。

鳥羽火祭(新春の季語)
2月第2日曜日に鳥羽神明社で行われる「鳥羽の火祭り」。

直会祭(新春の季語)
旧正月13日に尾張大國霊神社国府宮で行われる儺追神事。「はだか祭」という。

儺追風(新春の季語)
旧正月13日に尾張大國霊神社国府宮で行われる儺追神事の日に吹く風のこと。

三河万歳(新春の季語)
繁栄と健康を祈る寿詞を太夫と才蔵の二人で述べる祝福芸。安城市・西尾市・豊川市に伝わる。

名古屋河豚(春の季語)
毒の強い彼岸河豚を、名古屋のある尾張を「身の終わり」に掛けて「名古屋河豚」という。

熱田祭(夏の季語)
6月5日の熱田神宮の例祭。「尚武祭」という。

津島祭(夏の季語)
7月第4土曜日に開催される津島神社の祭礼。

花の撓(夏の季語)
5月8日に熱田神宮で行われる豊年祭。

花祭(冬の季語)
東栄町などで11月から3月頃にかけて行われる「三河花祭」。春の季語となる潅仏会の「花祭」とは異なる。

愛知県を詠んだ俳句

鷹一つ見つけてうれし伊良古崎 松尾芭蕉
貞亨4年(1687年)の旅を綴った「笈の小文」に出る句で、鷹の渡りの名所である伊良湖岬で詠まれた。

星崎の闇を見よとや啼く千鳥 松尾芭蕉
「笈の小文」に、「鳴海にとまりて」の前書きがある。貞亨4年11月7日(1687年12月11日)。星崎は千鳥の名所。

ねむりても旅の花火の胸にひらく 大野林火
「冬雁」(1948年)所収の、1947年の俳句。「豊川鳥山美水居にて」の前書きがあり、豊川から豊橋の花火を臨んだもの。

漂へるものゝかたちや夜光蟲 岡田耿陽
1930年の「ホトトギス」9月号初出、「汐木」(1939年)所収。1931年の「日本新名勝俳句」で、帝国風景院賞句に輝く。蒲郡海岸での俳句。

ご当地季語と御当地俳句