大須賀乙字 ●
日だまりの谷の寺なり冬の梅 季妙高に雲動かねど秋の風 季槻風の山ゆ新涼到りけり 季荷休めの牛の背を干す冬至かな 季干足袋の日南に氷る寒さかな 季庭木々の泥洗ひけり冴え返る 季陽炎や干し広げたる網の中 季夜雨しばしば照り極つて秋近し 季岩清水霧立つてゐる間かな 季筒鳥の霧重くなりし声音かな 季密林のゆるぎなう病葉の散る 季仔馬には牧初めてや余花白き 季川面のくれぐれや白き麦埃 季寒雁の聲岬風に消えにけり 季炉辺離れねば日記始めに異聞なし 季行く雁の声立てゝ沖は開けたり 季
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