俳句

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山田みづえ 

ほたるぶくろ重たき光ひとつづゝ 
あけがたの風に倒るる瓜の馬 
町中にかつと日当たる施餓鬼寺 
山眠るまばゆき鳥を放ちては 
悪女たらむ氷ことごとく割り歩む 
臘梅を無口の花と想ひけり 
初暦静かならざる日もあらむ 
風が飛ばす仙台訛初荷ゆく 
若菜籠すずなすずしろ秀いでけり 
おくれゆく雑司ヶ谷墓地みどり射す 
自由が丘の夕べは氷る雪兎 
草笛や子らの背丈をさだかには 
杉の花はるばる飛べり杉のため 

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