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村沢夏風 ●

立春や菓子のうす紙はかなくて 季
明け易き夢に通ひて濤の音 季
一角の明けてありけり梅雨の空 季
塔の影およぶところに竜の玉 季
赤松にこもる夕日や藤寝椅子 季
青さ残るバナナ手にせり戦火近し 季
春荒れの夜半の柔息胸に寄す 季