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鍵和田秞子 ●

白魚を食べて明るき声を出す 季
藤ゆたか幹の蛇身を隠しゐて 季
すみれ束解くや光陰こぼれ落つ 季
かたかごの花の辺ことば惜しみけり 季
梅雨にほふ神鈴しぶり鳴りをして 季
鳥渡る北を忘れし古磁石 季
逝く年の水が水追ふセーヌかな 季
街騒を潮騒と聴き蕪村の忌 季
軒先にいびつな夕日蕪蒸し 季
元日やほのぼのと野に青むもの 季
ゆづり葉や古歌の終りは妹を恋ひ 季
鶴啼くやわが身のこゑと思ふまで 季