むくげさいて えしのいえとう みしままえ
正岡子規による明治30年(1897年)の俳句で、「根岸名所ノ内」の詞書がある。三嶋とは、山手線の鶯谷駅前にある元三島神社のことで、正岡子規が住んでいた根岸の子規庵からも近い。ここに、木槿の咲くころ絵師を訪ねたという意味の俳句であるが、その絵師とは、洋画家の浅井忠のこと。正岡子規は、浅井忠から絵を教わっていた。その家は、現在の元三島神社の奥にあったという。
▶ 正岡子規の句
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元三島神社の句碑(東京都台東区)
元三島神社は、JR鶯谷駅からも見ることができるが、飲食店の上に立つ不思議な姿で有名である。その元三島神社は、伊予の豪族河野氏ゆかりの神社で、河野一族である正岡家にとっても縁がある。鎌倉時代の武将・河野通有が、神託を受けて氏神である大山祇命を上野山に勧請したが、1650年に寛永寺となったため根岸付近に移り、さらに幾度かの移転の後に、当地に留まったという。
正岡子規の句碑は、鳥居をくぐって左にあり、碑面には「根岸名所ノ内 木槿咲て繪師の家問ふ三嶋前 子規」、碑陰には「平成十三年三月吉日 正岡子規没後百年祭記念 松山俳句協会建之 台東区俳句人連盟協力」。
【撮影日:2020年11月23日】
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