俳句

水枕ガバリと寒い海がある

みずまくら がばりとさむい うみがある

第1句集「旗」(1940年)所収の西東三鬼の俳句。昭和11年(1936年)、雑誌「天の川」に連句として発表。
三鬼の述懐に「昭和10年。海に近い大森の家。肺浸潤の熱にうなされていた。家人や友人の憂色により、病軽からぬことを知ると、死の影が寒々として海となって迫ってきた。」とある。「俳愚伝」(1975年)に、開眼の句であったとも述べている。

▶ 西東三鬼の俳句

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