季語|万両(まんりょう)

三冬の季語 万両

万両の俳句と季語ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木で、7月頃に白い花を咲かせ、冬に赤い実をつける。もとは南方系の植物で、関東以南の林間に自生するものであるが、江戸時代から栽培も盛んに行われている。白い実をつけるシロミノマンリョウ、黄色い実をつけるキミノマンリョウなども知られている。
名前の目出度さより、正月の縁起物となる。同じく縁起物となる千両も同じように赤い実をつけるが、こちらはセンリョウ科の常緑小低木で、万両よりも実の数が少なく見えることから、千両と呼ばれる。万両は、実が互生の葉の下につくのに対し、千両は実が対生の葉の上につくといった違いがある。
他にも、ヤブコウジ科カラタチバナの別名「百両」、ヤブコウジ科ヤブコウジの別名「十両」、アカネ科アリドオシの別名「一両」があり、いずれも冬場に赤い実をつける。正月には、千両・万両とともに、これらのいずれかを並べ「千両・万両・有り通し」と縁起をかついで、 金運に恵まれることを願う。3

【万両の俳句】

万両にゆすらの花の白き散る  正岡子規
万両は兎の眼もち赤きかな  加賀千代女

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