晩春の季語 躑躅
白躑躅(しろつつじ)・山躑躅(やまつつじ)・曙躑躅(あけぼのつつじ)・平戸躑躅(ヒラドツツジ)
常緑低木。古くから園芸品種として交配され、品種が多い。山野に自生するものもあるが、ヒラドツツジは街路樹として数多く栽培され、晩春に色鮮やかな花をつける。古くからの伝統色に躑躅色(つつじいろ)があるが、これは、赤い躑躅の花のような鮮やかな赤紫色のことである。見る人の足を引き止める美しさから、躑躅を「てきちょく」と読み、躊躇の意にも用いる。
次々に咲くことから、「続き咲き木」と呼ばれたことが語源になっているという説がある。ネパールでは国花となっている。
【躑躅の俳句】
近道へ出てうれし野の躑躅哉 与謝蕪村
死ぬものは死にゆく躑躅燃えてをり 臼田亞浪