季語|年忘(としわすれ)

暮(仲冬)の季語 年忘

忘年会(ぼうねんかい)

年忘の俳句と季語俳諧歳時記栞草(1851年)には「歳の暮に、親戚・朋友を会め宴を設く。これを年忘といふ。これ年中の労を忘るゝ意也」とある。
年末に一年の労苦を忘れるために宴会をすることは、古くから行われており、鎌倉時代には既に行われていたとの見解もある。文献上の「歳忘」の初出は、伏見宮貞成親王の「看聞日記」で、1430年(永享2年)12月21日に記録されている。年末の連歌会の盛り上がりについて書かれたものである。

現代では、家族と年忘をするよりも、会社などで行われる忘年会が主流になっている。「忘年会」は、夏目漱石の「吾輩は猫である」にも使われ、明治時代には定着した言葉である。こちらの文献上の初出は、「古今物忘れ」(1772年)である。

【年忘の俳句】

年忘れ一斗の酒を尽しけり  正岡子規

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