俳句

季語|鷺草(さぎそう)

晩夏の季語 鷺草

鷺草ラン科ミズトンボ属サギソウは、本州から九州の湿地帯に自生する日本原産の植物で、準絶滅危惧種に指定されている。園芸品種には「天の川」「銀河」などの名がつくものがある。スズメガによる虫媒花で、7月から8月頃に花をつける。
「鷺草」の名は、白鷺を思わせる花の形からきている。

東京都世田谷区には、「さぎ草物語」が伝わる。それによると、当地の城主の側室となった常磐姫は、美しさのあまり他の側室から妬まれ、噂話を信じた城主も遠ざけるようになった。それを憂いた常磐姫は、可愛がっていた鷺の足に父母への手紙をくくりつけて放った。狩りをしていた城主は、たまたまその鷺を射ち落とし、手紙を見て真実を知ることになる。城主は常磐姫のもとに使者を送ったが、時すでに遅く自害していた。
白鷺を埋めて供養した所から咲いた花が「鷺草」だという。そこはかつて奥沢城だったが、現在は浄真寺(九品仏)になっている。

【鷺草の俳句】

めざめれば鷺草ひとつ咲いて待つ  澁谷道

▶ 夏の季語になった花 見頃と名所

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