季語|ヒヤシンス

晩春の季語 ヒヤシンス

風信子(ふうしんし)

ヒヤシンスユリ(キジカクシ)科ヒヤシンス属ヒヤシンスは、「ヒアシンス」とも書く球根性多年草で、ギリシャ地方原産。水栽培でも馴染み深く、秋植えすると3月から4月頃に香りのよい花をつける。
オスマン帝国で園芸化され、16世紀頃にヨーロッパに広がり、数千もの園芸品種がつくられた。園芸品種には、花をたくさんつけるダッチ・ヒヤシンスと、ややまばらなローマン・ヒヤシンスの2系統がある。
日本には、江戸時代末期の1863年にフランスから渡来した。当初は、西洋の発音に合わせて「飛信子(ひやしんす)」「風信子(はやしんす)」の字が当てられた。

ヒヤシンスの語源は、ギリシャ神話の美青年ヒュアキントスにある。太陽神アポロンと円盤投げに興じていた時、嫉妬した西風の神ゼピュロスが風を起こしたために、円盤が頭に当たって亡くなった。その時、血に染まった草の中から咲いたのがヒヤシンスだったという。このことから、「悲しみを超えた愛」の花言葉を持つ。

【ヒヤシンスの俳句】

銀河系のとある酒場のヒヤシンス  橋閒石

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