季語|鯒(こち)

三夏の季語 

鯒カサゴ目コチ亜目のマゴチ・メゴチ・ワニゴチ・ウバゴチや、スズキ目ネズッポ亜目のネズミゴチ・ヨメゴチなど、平たい体で腹ばいになって生活する海水魚を総称して「鯒」と呼ぶ。代表的なものは「マゴチ(真鯒)」であり、1メートル近くにまで成長するものもある。
マゴチは、東北以南の水深30mまでの海底で、砂泥に擬態して小魚などを捕食して生活する。産卵期である夏には、海岸近くに寄ってくる。暑い盛りが旬で、高級魚として刺身や天ぷらなどにして食される。

公家が正装した時に持つ「笏(しゃく:こつ)」に形が似ていることから、「こつ」と呼ばれたものが転訛した。

【鯒の俳句】

鯒釣るや濤声四方に日は滾る  飯田蛇笏

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