俳句

福島県の季語と俳句

福島県内 俳句の舞台となった旅館

岳温泉 陽日の郷(ゆいのさと)あづま館

安達太良山の麓にあり、俳句の募集を行っている宿がこの「あづま館」。かつては、地元出身の文学博士であり俳人であった宇田零雨が選者を務めていた。俳句に力を入れている宿だけあって、館内には「俳句の湯」があり、零雨の句碑「山の湯やわが春愁の花昏れず」を眺めながら湯につかることができる。その温泉は、気象の変化で透明から白色に色を変えることがある。

福島県の御当地季語

相馬の墨塗(新春の季語)
伊達の墨塗ともいう。伊達郡には、正月十四日に新婚夫婦の顔に墨をぬって祝う風習があった。

野馬追(夏の季語)
相馬野馬追ともいう。7月最終週の土曜日から月曜日にかけて行われる妙見社の祭事で、勇壮な甲冑競馬や神旗争奪戦などが繰り広げられる。

会津みしらず(秋の季語)
身不知柿。会津で古くから栽培されている渋柿。枝が折れるほどの大粒の実をたくさんつけることから、身の程知らずな柿との意があるとか、将軍から「これほど美味い柿はかつて見知らぬ」との言葉を頂戴して名がついたとか、語源は諸説ある。

松明あかし(冬の季語)
須賀川市で、11月の第2土曜日に開催される火祭り。1589年の落城に伴う慰霊の行事。日本三大火祭りのひとつに数え上げられることがある。

福島県を詠んだ俳句

早苗とる手もとや昔しのぶ摺 松尾芭蕉
「奥の細道」の「しのぶの里」に出てくる。元禄2年4月、文知摺観音境内の「もちずり石」を見に行った時の句。

ほうたるに逢はず山河のほのぼのと 阿部みどり女
1966年、弟子の誘いで蛍を見に相馬に赴いたが、残念ながら飛ぶことはなかった。けれども、ほのぼのとした山河に心動かされた。

ご当地季語と御当地俳句