俳句

神奈川県の俳句旅

6月の俳句旅|梅雨の鎌倉明月院

高浜虚子が晩年を過ごした鎌倉は、梅雨の時期も輝いている。紫陽花寺として知られる明月院は、6月になると明月院ブルーに染まる。平日の早朝に伺うと、心が雨に洗われて、稲畑汀子氏の俳句が口を衝く。

又の名を紫陽花寺と諾へり

梅雨の鎌倉明月院明月院の紫陽花はヒメアジサイがほとんどで、約2500株が寺院を覆い尽くすように植えられている。特に、山門へと続く石段の両脇に咲き誇る紫陽花は、零れ落ちてくるかのようで絵になる。
ただ、明月院が紫陽花寺として知られるようになったのは戦後のこと。参道の整備が間に合わず、手入れが楽であるからと、紫陽花が植えられたのだという。現在では、6月の週末になると、花の数にも勝るほどの観光客が押し寄せる。

【福源山明月院】
1160年に山内首藤俊通の供養のために創建された明月庵が元になっており、明治元年に廃寺となった臨済宗禅興寺の塔頭であった。本尊は聖観音。「明月院境内」として国の史跡に指定された境内には北条時頼廟などがあり、梅雨時には、本堂後庭園の花菖蒲も美しい。