俳句

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深見けん二 

剪定の鋏の音に近づきぬ 
鶯のやゝはつきりと雨の中 
法要や窓の外なる油照 
裏口を出てふるさとの夏の山 
月下美人たまゆらの香の満ちにけり 
秋風や草の中なる水の音 
叙勲の名一と眺めして文化の日 
玲瓏とわが町わたる冬至の日 
玄関のくらささむさもそのままに 
大阪にすこしなじみて日短 
夕月の光を加ふ松納 
薄氷の吹かれて端の重なれる 
まつくらな海へ見にゆく螢烏賊 
川蜻蛉水にうつりて現れし 

夕茜 [ 深見けん二 ]
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