俳句

龍巻に添うて虹立つ室戸岬

たつまきに そうてにじたつ むろとざき

龍巻に添うて虹立つ室戸岬昭和6年(1931年)4月3日の高浜虚子の句。
半年前に「古壺新酒」に開眼した虚子は、室戸岬での吟行で竜巻に遭遇。その日は花曇りであったが、突然天気が崩れ、竜巻に歓迎されているような感を味わったという。そしてこの句が生まれ、続いて「龍巻も消ゆれば虹も消えにけり」が詠まれた。
因みにこの年の秋、「自然の真と文芸の真」を発表した水原秋桜子が、ホトトギスを離脱。虚子は嵐に見舞われている。

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室戸岬の句碑(高知県室戸市)

龍巻に添うて虹立つ室戸岬弘法大師が開眼したという御蔵洞から海沿いを北東に行くと、ビシャゴ岩のところに句碑がある。この句は、虚子の室戸吟行時に詠まれたもので、この句がもとになって、高知に「龍巻会」が発足。昭和7年10月に俳誌「龍巻」が発刊された。

句碑は、昭和26年(1951年)2月建立。高浜虚子本人の揮毫によるもの。
【撮影日:2013年2月10日】

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