俳句

季語|西瓜(すいか)

初秋の季語 西瓜

西瓜ウリ科の西瓜の原産地は、アフリカの砂漠地帯。日本への伝来は室町時代と考えられているが、鳥獣戯画に西瓜と見られる貢物が描かれており、平安時代に伝来していた可能性もある。
西瓜は、江戸時代後半に全国に広まったと考えられているが、当時のものに縦縞はなく、「鉄かぶと」と呼ばれる黒色のものだった。
明治時代には、世界各地から様々な品種の西瓜が導入され、栽培されるようになった。現代では交配も進み、大玉種、小玉種ともに多くの種類の西瓜が作られている。
赤肉系大玉品種で一般的な「祭ばやし777」の露地物は、7月から9月上旬に出回る。ハウス栽培だと、4月下旬に店頭に出ていることもある。

立秋を過ぎた頃に旬となるため、秋の季語として扱われる。しかし、現代の日本では夏の風物詩となっており、夏の砂浜では西瓜割りに興じる姿をよく目にする。
迷信に、「西瓜の種を食べると臍から芽が出る」ということがあるが、スイカの種は栄養価も高い。アジアやアフリカでは、西瓜の種を食材にしている地域もある。

中国の西方から伝来した瓜であるため「西瓜」の名がついたとされるが、水分を多く含んでいるから「水瓜」の意味で、スイカと名付けられたとの説もある。

【西瓜の俳句】

こけざまにほうと抱ゆる西瓜かな  向井去来

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