季語|天道虫(てんとうむし)

三夏の季語 天道虫

てんたう虫(てんとうむし)てんとむし

季語鞘翅目テントウムシ科の小型甲虫。葉の先端から飛び立つ様を、太陽に向かって飛んで行くと解し、「天道虫」と表記する。
単にテントウムシと言えば、黄赤と黒の組み合わせの豊富なバリエーションを持つナミテントウを指すが、これとは別のナナホシテントウの方が一般的なイメージを持つ。
アブラムシなどを食べる益虫として知られているが、種類によっては草食性のものもある。外敵に襲われると、強い臭いと苦味を持つ黄色い体液を出し、撃退する。
夏の季語になっているが、どちらかと言えば春に目立つ。成虫で越冬するものが冬場に発見されることもしばしばあるし、ナナホシテントウは夏眠することも知られている。

日本でも西洋でも縁起のいい昆虫とされ、英語には「マリアの遣い」という意味の「Lady bird」の呼称がある。また、テントウムシが体に止まっている時間の長さによって婚期が分かるとか、黄色いテントウムシは特別な幸運を呼ぶなどとの言い伝えがある。
その幸せを歌ったチェリッシュの「てんとう虫のサンバ」は、アルバム収録だったものがシングルカットされ、1973年に大ヒットするという幸運に恵まれている。

【天道虫の俳句】

のぼりゆく草細りゆく天道蟲  中村草田男