俳句

季語|流氷(りゅうひょう)

仲春の季語 流氷

氷流る

流氷の季語と俳句海に浮かび、漂流している氷のことで、日本では北海道のオホーツク海の流氷が有名で、北海道沿岸から確認できた最初の日を「流氷初日」という。平年では1月中旬から下旬となり、3月下旬から4月上旬となる「流氷終日」まで北海道沿岸から流氷が見られる。ちなみに、着岸した「定着氷」は流氷に含まれない。
このオホーツク海の流氷は、アムール川の河口付近で生じたものが、成長しながら北海道へ南下してくるもので、北半球における流氷の南限になっている。
流氷は、動物の生態にも大きく関わり、アザラシやキタキツネの移動やプランクトンの増殖を助けている。また、ぶつかり合う流氷は豪快で、北海道の貴重な観光資源になっている。

江戸時代には「氷流る」と詠んだ句もあるが、「流氷」とは別物で、山野の氷が川の流れなどで動き出すことをいった。「流氷」が季語として定着したのは、大正末期に山口誓子が樺太での生活を振り返って詠んだ「流氷や宗谷の門波荒れやまず」が注目されてからである。

【流氷の俳句】

流氷や宗谷の門波荒れやまず  山口誓子
白炎をひいて流氷帰りけり  石原八束

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