三夏の季語 簾
葭簀(よしず)・青簾(あおすだれ)・日除(ひよけ)・日覆(ひおおい・ひおい)
暑さ除けで窓の外や軒先に用いる日除は、夏の風物詩である。
簾は、竹や葦などを編んだものを、吊り下げて用いる。青簾は、青竹を細く割って編まれた簾で、竹の香が立つ。葭簀は、葦を編んだものを軒先などに立て掛けて使用するもの。立簾とも言う。日覆や日除と言った場合には、布で作った覆いも含まれる。
簾の語源は、「簀垂れ」にある。中国では前漢時代に既に存在しており、中国から日本に伝わったと考えられている。
万葉集には額田王の和歌で、近江天皇を思ひてつくる歌として、
君待つとわが恋ひをればわが屋戸の 簾動かし秋の風吹く
がある。現在ではグリーンカーテンとして、植物を日除として使用することも多い。
【簾の俳句】
ほうほうと雨吹きこむや青簾 正岡子規