俳句

季語|蓬(よもぎ)

三春の季語 

季語と俳句で蓬中央アジア原産のキク科の多年草。日本では在来種として、本州以南に自生する。特有の香りを持ち、ハーブの女王の異名がある。
繁殖力が強く、地下茎を伸ばして集団で生えている。早春に若芽を出し、8月から10月にかけて、淡褐色の小花を穂状につける。風媒花であり、秋の花粉症の原因ともなる。
食材に用いることが多い春の季語となるが、「夏蓬」という夏の季語にもなる。

別名を餅草(もちぐさ)といい、餅に入れて食すほか、新芽を汁物の具にしたり、天ぷらにしたりする。また、灸に使うもぐさにしたり、漢方薬にもなる。
語源説にはいくつかあるが、よく繁殖して四方に広がる様を「四方草(よもぎ)」と書いたという説が有力。万葉集の大伴家持の長歌には「余母疑(よもぎ)」と詠み込まれているが、古くは「さしも草」とも呼ばれ、小倉百人一首第51番には藤原実方朝臣の和歌(後拾遺集)で、

かくどだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを

がある。

【蓬の俳句】

蓬つむ洗ひざらしの母の指  中尾寿美子

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