俳句

季語|鳧(けり)

三夏の季語 

水札(けり)

鳧チドリ目チドリ科タゲリ属ケリ。日本で春夏に繁殖する。中部以西には留鳥として生息するものが多いが、東北や関東のものは夏鳥として東南アジアなどから渡ってくるものが多い。水田や湿地などで、昆虫や魚、動物などを捕食して生活する。警戒心が強く、カラスなどの外敵が近付くと、鳴きながら威嚇する。この時の鳴き声が「ケリッ」と聞こえることから、「ケリ」の名がついた。
俳諧歳時記栞草(1851年)には夏之部五月に「鳧羹(けりのあつもの)・鳧炙(けりのあぶりもの)」があるが、今日の歳時記にある「梟の羹(ふくろうのあつもの)」である。古代中国では端午の節句に、これを悪鳥として、羹や炙にして百官に下して食べたという。

同属にタゲリという冠羽を持った「田鳧」があるが、こちらは冬鳥として飛来し、冬の季語になる。
「けりをつける」の「けり」は、助動詞から来ているが、「鳧を付ける」と書くこともある。

【鳧の俳句】

水札の子の浅田に渡る夕かな  久村暁台

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