三秋の季語 狗尾草
犬ころ草(いぬころぐさ)・猫じやらし(ねこじゃらし)・ゑのこ草(えのこぐさ)
イネ科。語源は、小犬の尾に似ているところから。「イヌコロ」は、「犬来よ」から来ているとの説もある。
寛弘3年(1006年)、阿波の鳴門が鳴動し天変地異が起こった折、横山八幡宮神官が鳴門に赴き
山畠に作りあらしのえのこ草 粟のなるとは誰かいふらむ
と詠じると、元の静かな海に戻ったという。これを喜んだ帝に召された神官は、
我が国に年経し宮の古ければ 御幣の串の立つところなし
と応えると、帝は「宮の古ければ」の一節をとり、横山八幡宮一帯を「宮古」の地名に改めたという。