魚類の産卵前の卵を「はららご(鮞)」という。腹子とも呼び、特に鮭の卵巣を指す。その塩蔵品は「筋子」と呼び、卵巣膜を取り除き、卵を1粒づつに分けたものは「イクラ」と呼ぶ。「イクラ」の語源はロシア語にあり、魚卵を指す。
10月から11月頃、産卵のためにカムチャツカから南下してくる鮭を水揚げして、卵を採る。
「俳諧歳時記栞草」(曲亭馬琴1851年)秋之部八月項に「鮞」がある。「鮏の子也。其子二胞あり、胞中数千粒、明透、上に一紅点あり、鮞といふ。又筋子・甘子と云ものあり」とある。
【はららごの俳句】
産み捨てのはららごは散り四海波 三橋敏雄