俳句

季語|虎杖(いたどり)

仲春の季語 虎杖

季語と俳句で虎杖1.5メートルほどの高さに育つタデ科の多年生植物。東アジア原産で日本全土に分布し、近年ではヨーロッパやアメリカで帰化したものが生態系を破壊し、問題になっている。
雌雄別株で、冬は地下茎や根で越冬し、春に地上から新芽が出てくる。春にはこの新芽を食したり、中空になっている茎の皮を剝いで食したりする。因みに花期は7月から10月頃で、白い小さな花をたくさんつける。

若葉に止血と痛み止めの効果があることから、「痛み取り」が転訛して「イタドリ」になったと考えられている。「虎杖」の漢字は杖に使われたことによるもので、茎の虎斑模様から「虎杖(こじょう)」とされたことに因る。
別称に「左伊多津万(さいたづま)」があり、この名は春の若草の代名詞でもあり、襲の色目にもなっている。「大和物語」(平安時代)に、虎杖を摘みに出た娘がその美しさに魅せられて「明日また来る」と袋を被せておいたところ、一夜の内に葉が広がって見る影もなくなり

きのふ見し沢の虎杖けふははや 葉びろになりぬ衣たべ君

と歌った。これがきっかけとなり、「裂いた爪(先)」の意で「さいたづま」と呼ぶようになったという。

日本では古くから馴染みのある植物で、日本書紀の反正天皇項にも出てくる。そこでは「多遅(たじ)」と呼ばれ、産湯に使った井戸に花が落ちたことから、天皇の幼名である「多遅比瑞歯別」に反映されたとある。
俳諧歳時記栞草(1851年)には春之部二月に分類されている。
茎を切り取り、両端に切り込みを入れて水に晒すと、外側に反る。中空になっている茎の中に棒を入れ、水の流れの中でくるくる回す玩具を、「虎杖水車」と呼ぶ。

【虎杖の俳句】

虎杖の手応へもなく折られけり  柚山美峯

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