晩春の季語 アネモネ
アネモネは、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、牡丹一華(ぼたんいちげ)、花一華(はないちげ)とも呼ばれる。アネモネ属は約100種が知られているが、一般的には園芸種のアネモネ・コロナリアを指すことが多い。
地中海沿岸原産で、明治初期に渡来した。3月から4月頃に赤白青紫などの花を咲かせる。
アネモネは、ギリシャ語の「風(anemos)」が語源になっている。ギリシャ神話には、西風の神ゼピュロスが恋したのが妖精アネモネだったとされる。また、愛を象徴する花でもあり、女神アフロディーテが恋した美少年アドニスが、戦神マルスの嫉妬の牙にかかり亡くなった時、アフロディーテの涙から咲いたともされる。
【アネモネの俳句】
アネモネはしをれ鞄は打重ね 高浜虚子