俳句

季語|蟻地獄(ありじごく)

三夏の季語 蟻地獄

あとずさり

蟻地獄ウスバカゲロウの幼虫のことを、蟻地獄と言う。軒下等の砂地にすり鉢状の巣をつくり、などの生物が落下してくるのをつかまえて体液を吸う。後方にしか進めないことから、「あとずさり」とも呼ばれる。成虫になるとウスバカゲロウ(薄翅蜉蝣)と呼ばれ、これも夏の季語になる。ただし、ウスバカゲロウはアミメカゲロウ目であり、儚いことの象徴のような存在であるカゲロウ目の蜉蝣(秋の季語となる)とは別種である。
ウスバカゲロウの幼虫期間は数年に及ぶので一年中見られるが、夏場は終齢幼虫として体の大きくなった個体が存在する上、餌となる蟻の活動が活発なために夏の季語となっている。常に待ちの姿勢で生きているが、餌がなくても数カ月生きていられるという。

すり鉢状の巣のこと自体を「蟻地獄」と言うこともあり、蟻地獄は脱け出せない苦しい状況のことを指す言葉にもなっている。

【蟻地獄の俳句】

蟻地獄みなゆふかげを地獄にし  山口誓子

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