季語|汗(あせ)

三夏の季語 

汗水(あせみず)玉の汗(たまのあせ)汗ばむ(あせばむ)

汗の俳句と季語フェロモンの役割を果たしているとの説もあるが、主に体温調整のために汗は出て、気化熱によって体表から体温を下げる。皮膚が高温になると、視床下部の温度調整機能が働き、発汗命令が出る。精神的な刺激によって視床下部が刺激された時にも汗が出ることがあるが、緊張時に汗が出るのはこのためである。

汗が出るのは哺乳類に限られるが、その中でも、ヒト以外では馬や猫など、ごく少数である。足の裏に汗をかく猫は、体温調整というよりも、臭いを残すために利用している。なおヒトの手の汗は、進化の過程で、滑り止めの役割をしていたとも考えられている。
汗の主成分は水であるが、ミネラルなどが1%ほど含まれている。夏場には、人は発汗で一日に3ℓ以上の水分を奪われることが普通であり、健康維持には、そのために奪われるミネラル補給も重要である。

慣用句には、「冷や汗をかく」「手に汗握る」「汗水たらす」「汗水流す」「汗の結晶」などがある。

【汗の俳句】

汗の玉抱へし花の束に落つ  長谷川かな女
今生の汗が消えゆくお母さん  古賀まり子

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